過去のお話 その8
●○日露戦争とは
作戦や戦闘における失敗はまったく書かれていない公式戦史。
なぜ書かれていないのか。
公式戦史が書かれようとしているとき、論功行賞がいっしょに行われていたからだそうです。
乃木希典大将は男爵であるが、これを伯爵へと2階級あげたい。
そうするためには乃木軍の参謀長伊地知幸介少将を新男爵に。
人事の形式上論理がそれを必要としている。
さもないと山県元帥が侯爵から公爵へと昇れない、などなどでした。
これでは旅順攻略の歴史を正確無比に書くわけにはいかないではないか。
海軍もまた然り。
こうして軍司令官クラスは伯爵に、古参師団長は子爵、その他の師団長・旅団長クラスが男爵に、といった風に貴族になったそうです。
その数は陸軍関係615名、海軍関係315名の計百名の大盤振る舞い。
伊藤博文以下の文官31名にくらべてみれば、おのずと軍事大国への道がひらかれたことが理解できます。
その上に軍人には金鶏勲章という論功もあったそうです。